人間が物質の塊にしか過ぎないとしたらどうして自分や他人を信じることができるだろう。
世界に確かなつながりがないとしたらどうしてそんな世界に心を委ねることができるだろう。
すべてを「もの」と受けとめる人生には深い必然も理由も意味もなく人は知らない間に虚無の闇に呑み込まれてしまう。
人間を「魂」と受けとめるとき絆が張り巡らされた世界を信じるときニヒリズムの侵食に抗うことができる。希望の未来を開くことができる。
高橋佳子
2022.2.24