家庭の会話街角の賑わい会議の侃々諤々何気ない音の中で一喜一憂を繰り返し人々は暮らしている。
けれども喧噪の底から耳慣れない深部の響きが近づいてくる。
やがてその通奏低音はありふれた音たちを凌駕して日常に姿を現す。
人生を動かす潮の変わり目はそのように訪れる。魂を動かす人生の交響はそのように始まってゆく。
高橋佳子
2019.8.24